紀和病院における病診連携の10カ月間の報告


 伊都医師会では、在宅医療を積極的に推進するために、1994年6月「伊都医師会在宅医療ネットワーク」が発足いたしました。
このネットワーク事業の目的は、病診、診診連携を積極的に推進し、在宅医療に必要な情報交換をこれまで以上に容易に効率よく行うこと、及び、在宅患者さんの病状悪化の場合の速やかな入院ベッドに確保と、共同診療体制の実現をめざしたものと理解しております。
 当院では、94年8月より院内に病診連携室を設置し、円滑な病診連携の運営に努めてまいりました。94年9月より、95年6月までの10カ月間に、伊都医師会会員医療機関から117名の紹介入院がありました。紹介いただいた医療機関は30医療機関で、これは医師会会員診療所の約半数にあたります。以下にこの連携入院に関する集計結果を報告いたします。
(1)年令分布について

  合計      47名  70名  117名

紹介入院患者さんの平均年齢は69.9歳でした。
男女比は、男性47名(40%)、女性70名(60%)と女性が多い傾向でした。
(2)入院患者の主たる入院病名について


(3)退院後の経過について(全科)

退院後紹介医に通院されている患者は37%です。
退院後当院に通院されている患者は27%でした。
死亡は14%、治癒し通院不要は11%、転医8%、不明又は入院中4%でした。
(4)退院後の経過について(科別)


退院後の経過を、科別にみると、
外科、整形外科の場合は、手術例が多くなり、どうしても退院後当院通院例が多くみられます。45%が当院通院で、紹介医通院は23%でした。
一方内科については、紹介医通院は42%で、当院通院が23%、死亡18%、転医10%などと、紹介医通院が多くなっています。

(5)連携入院在宅患者の経過について

このグラフは連携入院患者のうち、在宅患者について集計したものです。
117名の入院患者のうち、在宅診療中に紹介入院となった患者は30名
(25.6%)でした。そのうち10名が死亡されています。
全連携入院患者のなかでの死亡は15.4%ですが,在宅患者では33.3%であり,在宅患者の死亡比率はかなり高くなっています。
19名の在宅退院患者のうち,17名は退院後紹介医に通院されており,ほとんどが元の紹介医に通院されていました。

 以上が当院での10カ月間の病診連携入院についての集計結果です。
当院では、病診連携室を設置し、円滑な病診連携に努めてまいりましたが、
まだまだ不十分な体制で、先生方にはご迷惑をおかけしていることと思いますが、今後も病診連携の実をあげるよう努力してゆきたいと思っておりますので、ご指導をよろしくお願いいたします。
                  1995年11月2日
                     紀和病院理事長 松浦良和

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